高崎は学生時代の懐かしさがよみがえる場所。夫とは高崎経済大学の弓道部で知り合った。結婚後は伊勢崎市で暮らしていたが、妊娠を機に夫の実家から近い下小塙町に新居を建てることになった。出身大学までは車で数分の距離だ。

まち並みは懐かしかったが、大学生の時は太田市から通学していたので、生活するのは初めてだった。「だから始めは不安の方が大きかったです。道も病院も不案内で、義理の両親が近くに住んでいても『昔と違うから、小児科のことはわからない』って言われて、学生と子育てをする身では、置かれる立場がまるで違うので、わからないことだらけでした」

夫は土日も出勤する仕事をしている。娘と2人で過ごす週末は、遊びも出かける場所もマンネリ化しがちだった。「工作もみんなでできたら楽しいし、遊びを膨らませるアイデアがもらえたらいいなぁと。親同士、子育ての悩みを話す時間も必要だなと思っていました」

前職の同僚だった高崎市内の友人と、親子が集まれる場所を作れないかと話した。「彼女はもの作りが上手で、アクセサリーやバッグを作っていたんです。そこからハンドメイドを趣味にしているお母さんたちが群馬にもたくさんいることがわかって、じゃあ、その人たちを集めてイベントをやってみようよと」

会場は新前橋駅近くの住宅展示場を押さえた。15の出店者の調整に加えて、親子が楽しめるよう近くの専門学校に保育のボランティアを依頼したり、昼食をとれるスペースを確保したり、体を動かすフィットネスプログラムを用意したりして、2年かけて企画を細部まで練り上げた。イベント名は「スマイル・スポット」(笑顔が集まる場所)。1点もののかわいい小物を目当てに親子連れがたくさん集まり、イベントは大盛況だった。

スマイル・スポットで好評だったジャザサイズ(写真提供・金井さん)

スマイル・スポットは2015年から年1度のペースで3回開催。その後は、他のイベントにワークショップとして参加するなど、規模を縮小して活動している。趣味だった手芸や小物作りが自信につながり、次の一歩を踏み出せた出店者がいて、金井さんはうれしかった。「“minne(ミンネ)”などのハンドメイド・マーケットで人気作家になった人もいるんですよ!」

最近は、県の移住プロモーション動画に出演。県や市の移住関連課の職員や移住コーディネーターに混じって県の「地域の顔育成研修」にも参加してみた。金井さんは大切な仲間をたくさん得たイベントでの経験を、地域と人をつなげる“移住”というフィールドでも還元できないかと考えている。

ハウスメーカーでの人事担当、情報経理専門校での教員職を経て、今は大きな病院の経理課で200人近いパート労働者の労務管理を担当している。家庭の事情などから限られた時間の中で働き方を模索する母親の気持ちに寄り添う毎日だ。

自らも妊娠がわかった後、2社の内定が取り消しになり、ぽっかり胸に穴が開いたような経験をしたことがある。「子育てを理由に夢をあきらめてほしくない。高崎は子育て支援も整っているし、立ち止まらないでキャリアアップが望める場所」。働きたいのに働けない、不安を抱えるお母さんたちの窓口となって就労場所を提供するような活動に携わりたい。将来的にはそんな構想も温めている。

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